こんにちは、エイコです。
今回は、大事な室内照明のお話しです。
介護施設や在宅介護でも、何か作業をしている時に、見づらいとか暗いとか感じつつもそのままにしていることが多いのではないのでしょうか。
先日、私の母の老人ホームでは、リフォームを行いました。
その時、やはり照明で悩んでいることがわかり、インテリアコーディネーターの私は、色々アドバイスをさせて頂きました。
照明をひと工夫するだけでも同じ空間がより快適になるので、是非参考にしてみてはいかがでしょう。
高齢者の視力とは?
誰でも年を重ねると、身体機能が低下していくのと同様に視覚も低下していきます。
視力低下で、不快グレア(眩しさ)により、部屋に長時間いることが苦痛となったりします。
代表的な高齢者の視力の特徴を3つにまとめてみました。
●明るい方から暗い方へ移動した時、目が慣れる時間は、若年者は、約10秒〜30秒で慣れるが、高齢者は、約1分〜2分かかる
●年を重ねると、周波数が短い青や緑の色が認識しづらくなり、灰色っぽく見える。そのため、ガスの炎などが見えづらくなる。
●全体的に、明るさが若年者よりも暗く見えるようになり、照明の光源や輝きの強い物はよりまぶしく見える。
玄関ホール照明の工夫
昼間の場合、高齢者は、外から戻って玄関に入ると、外部の明るさから暗さに慣れるまで約1分〜2分程度の時間がかかります。
このままですと転倒の危険の恐れがあります。そこで回避するポイントとしては、玄関の明るさは、外の明るさと同じくらいにするのが良いでしょう。
また、照明スイッチを押さなくても、自動で入り切りが可能な人感センサー付きの照明を設置すると、さらに安全です。
人感センサー付き玄関用照明↓
廊下照明の工夫
深夜、寝室→廊下→トイレまでの動線の明るさを特に配慮しなければなりません。
高齢者は睡眠が浅く、トイレに通う回数も多くなります。そして昼間と同じ明るさにしてしまうと、光の刺激が強すぎるため、明るさを抑える必要があります。
そして天井照明とは別に、廊下の夜用の照明として、人感センサー付の足元灯を追加で設置すると良いでしょう。
寝室からトイレまで、より安全に足元を確保できます。
人感センサー付き足元用照明↓
居室照明の工夫
高齢者の場合、若年者の方よりも明るさが必要です。実際のお部屋の畳数より、1ランク上の畳数表示の器具をおすすめします。
部屋の広さが6畳の場合、通常は6~8畳用の天井照明の器具を選びますが、1ランク上の8~10畳用を選ぶと良いでしょう。
またお部屋の内装色(壁クロス等)が濃い場合にも、1ランク上の畳数表示の器具をおすすめします。
また最近では、「調光」&「調色」の機能が付いている照明器具が登場し、照明の光の強さや色を自由に調節できるので快適に過ごすことができます。
調光調色機能付き照明器具↓
明かりの色の工夫
照明の明かりには、大きく分けて3つの種類があります。場所や作業する内容によって使い分けてみると良いでしょう。
●電球色
暖色系で温かみのある光の色です。比較的に明るさを抑えた落ち着きのある色で目も疲れにくくリラックスできます。
オススメの部屋
- リビングダイニング
- 寝室
- トイレ
- 風呂
- 廊下&階段
●昼白色
太陽の明るさに最も近い自然な光の色です。
部屋はいきいきとした雰囲気になり、フラットな気持ちで長時間過ごすことができます。
オススメの部屋
- 服選びや化粧する部屋
- リビングダイニング
- 脱衣所
●昼光色
白っぽく青みがった最も明るい色です。青みがかった光の色は脳を覚醒させる効果があるそうで、集中力を高めるたい時に最適です。
オススメの部屋
- 書斎や作業部屋