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インテリア

高齢者にやさしいトイレ空間とは~トイレの床材の見直してみる

こんにちは、インテリアコーディネーターのエイコです。
すっかり春の陽気になりましたが、まだまだコロナで家中時間が長くなりそうですね。

家で長い時間過ごしていると、トイレの使用頻度が多くなりませんか?在宅介護をしている人には勿論の事、コロナで家で過ごす人が増加してきている中、トイレ空間も快適にしたいと考えたりします。

そこで今回は、高齢者にも安全安心で快適に使用できるトイレの床材についてお話します。20年以上のインテリアコーディネーター経験も含めてお伝えします。

トイレの床材の張り替え時期は?

トイレの床は、水や尿がかかりやすいため、他の部屋の床よりも汚れが酷くなったり、はがれたり、湿気がこもりやすいのでカビなどの問題が多く発生しやすい場所です。

変なにおいが残っている場合、清掃したり、芳香剤を置いたりして消すことができればいいのですが、それでも残っているのであれば、床材ににおいが染みついているので、張り替えるのも一つの手です。

張り替えるタイミングの目処として、10年程度ともされています。また便器を新しくする時に一緒に床を張り替えるという方もいらっしゃいます。

また簡易的に現在の床材の上から新しい床材を貼る、上貼りという方法もあります。しかし、ドア入口の境に床材の厚み分だけの段差ができてしまい、その段差で脚を引っ掛けて転倒する場合があるので、なるべく避けたほうがいいかと思います。

トイレに最適な床材について見てみましょう

以下の2種類をおすすめします。特徴としては、尿の成分であるアンモニアに強く、清掃する洗剤にも強い耐薬品性の床材になっています。

  • クッションフロア(略してCFともいう)
    厚さ1.8mm~3.5mmのビニール系のシートで、発砲した素材が間に挟まれています。クッション性が高いので、衝撃の吸収や遮音効果に役立ちます。価格は2900円/㎡~(サンゲツ参照)となり、フローリングの材料としては、かなりコストパフォーマンスの良いものになります。 
  • 塩ビタイル(塩化ビニル製のタイル)
    厚さ2.5mm~3mmのポリ塩化ビニルという合成樹脂を使用したタイルで、表面は硬く傷が付きにくくて耐久性があります。価格は4400円/㎡~(サンゲツ参照)で、価格はクッションフロアより高めになりますが、耐久性があるのでかなり長く使うことができます。

 

他に磁器タイルという、通常の焼き物のタイルで少し高級な材料を使用することもあります。洗練されたデザインのものが多く、高額の住宅物件でよく使用されますが、表面に光沢があり、滑りやすいものが多かったり、非常に硬い磁器タイルなので、転倒した時の衝撃が強いので危ないということもありますので今回のおすすめには入れませんでした。

高齢者にも優しい床材はどちらでしょうか

それは、車椅子を使用するかしないかで分かれます。

立つ、座るなどを自立して行えるのであれば、クッション性の高い「クッションフロア」をおすすめします。トイレで用を足す動作で転倒するリスクがあるからです。クッション性が少しでも良いものを選んでおくことで、転倒した時の打撲の程度が少しでも軽減されます。

車椅子の使用の場合、クッションフロアは不向きです。なぜならクッション性がある反面、表面が柔らかく、車椅子の重量に耐えることができずにへこみが生じたり、タイヤの傷あとが残ったりする可能性があります。

そこで車椅子の使用の場合には、塩ビタイルが適切な材料となります。

住宅に限らず介護施設になると、空間全体を車椅子対応にしなければならないので、トイレに限らず、居室や廊下にもこの塩ビタイルが使用されているが多いのです。

私の母は、サービス高齢者住宅のトイレで何度も転倒していました。床は、硬い塩ビタイルだったのでかなり痛い思いをしていました。施設なので車椅子対応しなければならないという理由だったのですが、仕方がなかったですね・・・

皆さんの現在の状況に合わせて選んでいきましょう。

床のデザインや色はどのようなものがいいのでしょうか

上の2つの「クッションフロア」「塩ビタイル」共に最近は、豊富な色柄がラインナップされています。

柄によっては、「これ本物のタイル? フローリング?」と思ってしまう程、リアルに再現された柄もあるので、かなり洗練されてきました。

そして、実際の選び方をお話しします。

おすすめの最強メーカーは、「サンゲツ」「東り」の2つです。色柄がとても豊富なので、私がいつもコーディネートする時にはこの2つのメーカーから色柄を探しています。

そしてなるべく廊下や隣の部屋の床との色合いの相性を考えながらコーディネートをします。私が新築マンションのコーディネートをする際には、以下のような感じの色柄をよく採用していました。上品な石目模様で、汚れも目立ちにくいものが、コーディネートしやすいですね。

クッションフロア メーカー:サンゲツ 品番:HM10084

色柄が上品で汚れも目立ちにくく、隣の廊下や部屋のフローリング(木質系)との相性が良かったのでとてもコーディネートしやすい色柄です。

よろしいければ、一度カットサンプルを取り寄せて確認してみるといいですね。

サンゲツ商品 サンプル請求(会員登録必要)
https://biz.sangetsu.co.jp/member/business/

サンゲツ商品 サンプル請求(会員登録必要)
https://www.toli.co.jp/prog/catalogrequest.php

現在では、ネットで簡単にサンプル帳が閲覧できますので、色々な柄を見てみる事もかなり参考になります。よろしければサイトはこちらになりますので見てみてくださいね。↓

サンゲツのクッションフロア サンプル帳↓
https://contents.sangetsu.co.jp/digital_book/hfloor20/?_ga=2.139398010.874068512.1619539742-1956967276.1618139480

東リのクッションフロア サンプル帳↓
https://www.toli.co.jp/digital_catalog/sheetcollection2018_2021/index.html#page1

サンゲツの塩ビタイル サンプル帳↓
https://contents.sangetsu.co.jp/digital_book/floortile19/?_ga=2.165701239.874068512.1619539742-1956967276.1618139480

東リの塩ビタイル サンプル帳↓
https://www.toli.co.jp/digital_catalog/tilecollection2019-2022/index.html#page1

まとめ

今回は、トイレの床について深堀してお伝えしました。トイレは、リフォームする機会が少ないですが、家で快適に過ごすのには大事な空間となりますので、今一度確認してみてはいかがでしょうか。

トイレは、床のほかにもいろいろ工夫できるポイントやアイテムがありますので、また別の記事にまとめますね。

トイレの床、その他住宅のインテリアに関するご相談がありましたら、お気軽に下記のメールまでご連絡ください。

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qqx29csd@wish.ocn.ne.jp