こんにちは、エイコです。
今回は、私の母についてのお話です。
最近、コロナウイルスに感染したということで病院に入院していたのですが、1ケ月程経った頃、食事が始まりしばらくすると、発熱が始まりました。
調べたところ、誤嚥性肺炎ということがわかりました。
肺に食べ物が入ってしまうと炎症が起きてしまうんですね。
入院中に母は、食べ物が気管に入ってしまった場合の反射機能が弱くなってしまったようです。
(嚥下機能低下)
口から食べ物が入りにくくなると、人は段々と弱ってきますので、医者から今後についての説明があり、
以下の選択肢の中から選ぶよう求められました。
●胃ろう
●中心静脈栄養
●できる範囲の食事+末梢点滴
その中で私は、「できる範囲の食事+末梢点滴」を選択しました。
今回は、この3つについての内容と、私が選択した理由などについてお話します。
皆さんの今後の参考になるかと思います。
口からの食事がしづらくなった(嚥下機能低下)時の対処法①「胃ろう」
胃ろうとは、お腹に開けた穴にチューブを通して直接、胃に食べ物(栄養)を流し込む方法です。内視鏡で器具を取付ます。
メリットとしては、
- 栄養素の確保がしやすい
- 口からも食事ができる
- 誤嚥性肺炎の予防に効果がある
デメリットとしては、
- 逆流することがある
- 合併症のリスクがある
もともと胃ろうというのは、高齢者のためにできた対処方法ではなく、神経疾患による嚥下障害をもった小児や脳梗塞や脳出血による嚥下の機能障害の人に対して行っていたようです。それが日本では最近、高齢者にも対処するようになりました。
口からの食事がしづらくなった(嚥下機能低下)時の対処法②「中心静脈栄養」
中心静脈栄養とは、高濃度の栄養が入った輸液を心臓の近くにある太い静脈から投与することで、からだに必要な栄養素を補給することができます。
メリットとしては、
- 消化器官を利用せずに水分や栄養などを補給できる
- 末梢静脈よりも高カロリーの点滴で栄養を摂取できる
- 長時間使用できる
デメリットとしては、
- カテーテル(管)からの感染症
- 輸液による合併症
- 消化器官の低下による合併症
中心静脈栄養は医療行為のため、24時間看護師が常駐している施設しか対応ができません。そのため、現在入所している施設(老人ホーム)で看護師がそういう体制ではない場合は、戻ることが難しくなるので慎重に検討しなければなりません。
口からの食事がしづらくなった(嚥下機能低下)時の対処法③「できる範囲の食事+末梢点滴」
この対処方法は、上記の2つの延命的対処とは異なり、末梢点滴である程度の栄養を入れながら食事は本人が食べられる程度まで口から入れてあげるという、ごく自然な対処方法となります。
延命的処置ではないため、通常の病院で長く入院することは不可能となります。
そのため、療養型の病院などへ転院する必要があります。
母の今後~「できる範囲の食事+末梢点滴」を選択した理由
私が選択した理由は、単純に延命的対処という考えに賛同できなかったので、自然に任せて本人が食事できる範囲で食べて、点滴で栄養を補う方法を選択しました。
実際に母親からこの内容に関しては事前に聞くことはできなかったため、私の決断で進めていますが、本当は元気なうちに、本人の意志を聞いておくべきだったと思います。
とはいえ、なかなかこのような話題を出すことは難しいことですよね。
もう一つ、今回の母親の担当医師からの話で、母親の場合は、延命的対処してもしなくても今後の生き延びる時間は、あまり変わらないという助言を頂きました。
そう考えると母親には無理な負担をかけずに最後までゆったりと過ごしてほしいなという思いです。
まとめ~人の最後の選択には正解はありません
今回は、口からの食事がしづらくなった(嚥下機能低下)時の対処法3つと私の母の今後についてお話しました。
人というものは、がんや脳梗塞などの大きな病気をせずとも年を重ねていくうちに、少しづつ様々な臓器や機能が低下していき、衰退していきます。
その中でも嚥下機能低下での誤嚥性肺炎というのは、かなり多いようです。
口から食べることが難しくなると、「胃ろう」や「中心静脈栄養」などの延命的対処を進めるか、それとも自然に多少は誤嚥をしても食べれる範囲で口から食べて、末梢点滴(通常の点滴)で自然に任せるかという選択を本人または家族がきめなければなりませんが、どちらをとってもこれが正解、不正解ということはありません。
それぞれの個々の人生の選択なので、人が評価することではないと思っています。
色々なご意見があるかと思いますが、一個人の考えとして参考にしてみてくださいね。