インテリアコーディネーターのエイコです。
先月、特養で過ごしている母が車椅子から落ちてしまい、骨折してしまいました。
左側から転落したので、左肩と左大腿骨の骨折です。
なぜそのような事態になってしまったのか、そして退院した現在はどのように暮らしているのかをお伝えします。
介護中にこのような事態が起こる事例を知ることで、今後の防止対策に役立つ内容となりますので是非ご覧ください。
●車椅子生活で、もともと転倒するリスクがあった
基本は車椅子での移動なのですが、脚の力はまだあったので、脚でこぎながら自力で車椅子を移動できる状態でした。ベッドから起き上がることもできるので、立ち上がって転倒することは、度々ありました。
●早朝に夜勤職員に転倒しているところを発見
早朝、ベッドから起き上がると反応するセンサーが鳴り、夜勤職員が行ったところ、部屋の入口で左を下にして母は転倒していました。車椅子のブレーキが掛かっていなかったようで、自力で車椅子に乗ろうとして転倒したようです。
この直後、左目尻に内出血があったりや左手首が擦りむけていましたが、骨折していることが分かりませんでした。
そして朝に出勤した看護師が確認したところ、左肩と左大腿骨に腫れと内出血があったので救急車を呼び、緊急入院となりました。
●骨折しても手術せず、骨折したままにしておくという診断
手術なしということなので、入院期間は20日程度でした。高齢で骨折すると、手術するという選択は、かなりハイリスクだそうです。麻酔や術後の処置などの体への負担はとても耐えることは難しいという判断でした。
ただし骨折したままという状態は、常に痛みが伴うことなので、鎮痛剤の服用を続けることになりました。
この鎮痛剤は、「トラムセット」という強めの痛み止めです。
これを服用すると、本人は特に痛みもなく過ごすことが出来ています。
●骨折したままの生活は、痛み止めの薬を飲み続けなければならない
「トラムセット」という鎮痛剤を初めて知ったので、調べてみました。
分かりやすいよう、市販薬でよく使用される「ロキソニン」と比較してみました。
作用の違い
「トラムセット」→痛みの伝達経路や脳の中枢に作用して痛みをおさえる
「ロキソニン」→患部に作用して痛みをおさえる
作用の強さの違い
「トラムセット」→第二段階
「ロキソニン」→第一段階
鎮痛剤の強さの段階は、第一段階から第三段階あります。
第一段階→非オピオイド鎮痛薬
第二段階→弱オピオイド鎮痛薬
第三段階→強オピオイド鎮痛薬
オピオイドとは、医療用麻薬の代表であるモルヒネと同じような作用を有する薬の総称です。
ちなみに「モルヒネ」は第三段階の鎮痛剤となります。
逆に市販で日常で使用する頭痛薬や生理痛の痛み止めは、第一段階の強オピオイド鎮痛薬になりますね。
色々と勉強になりました。
●退院後の特養での生活〜少し不自由ですが、元気です
特養へ無事に戻ってまた車椅子生活が始まりましたが、以前とは少し不自由になりました。
それは、自分一人で起き上がったり食事をとることが難しくなったという点です。
逆に一人で立ち上がることが難しくなったので、転倒のリスクがほぼ無くなったということです。
そして左肩が骨折しているので、着替えの方法も変わります。万歳して下着や上着を着脱することが出来ないので、全て前開きのデザインのものへ服を変更しました。
排泄する時の介助方法も骨折したままの人の介助は通常とかなり異なるそうです。
特養の職員の方には本当に感謝しかありません。
●高齢者の骨折は、手術不可の確率が高く、元の生活に戻れない場合が多い
今回の母親の骨折で、高齢者の骨折は本当に気をつけなければならないと身に染みて感じました。
家の中でのつまづき一つでも骨折につながる事故になりかねません。
過去の記事でつまづきや転倒に関しての解決ブログがありますので、是非参考にしてみて下さいね。
室内の潜んだ危険とは〜床の事故↓
https://eiko-smileblog.com/care-at-home-14
母の転倒歴〜よくある高齢者の転倒↓
https://eiko-smileblog.com/care-at-home-12
高齢者にとって安心な家とは?↓
https://eiko-smileblog.com/care-at-home-6
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高木 英子(タカギ エイコ)