こんにちは、インテリアコーディネーターのエイコです。
最近、義母が段差でつまずいて肋骨を骨折したり、実母が少し前に車椅子から転倒して肩や大腿骨を骨折したりと色々な事が起こりました。
これは片付けが行き届いてなかったり、床がすべりやすかったりと色々な原因があります。
高齢者、親にとっての致命的な骨折は、本当に防がなければいけないところです。
それは、いかに転倒を防止できるかの環境を整えることができるかが鍵となります。
今回は、その鍵となるポイントについてお伝えしますね。
床の整理整頓は基本中の基本
人間の身体を支えてくれるのは、脚元が何より安定していることです。そう考えると最初にやれる事は、床の整理整頓が最優先となります。
床の整理整頓のポイント
●足の引っかかる原因を取る
- 長い電気関係のコード類
- 片付いていない床置きの段ボール
- 角や端がめくれあがっているマット類
簡単に言うと、家の中の動線(通路)になる部分の床には何も置きっぱなしにしないことですね。
掃除出来ずにゴミが床に捨てたままというのは、美観を損ねるというだけではなく、転倒のリスクもあるということも認識しておいてください。
部屋の動線(通路)を広く確保
動線(通路)を広く確保するといっても、部屋が狭いからこれ以上は無理という声が聞こえてきそうです。
しかし、家の中を良く見てください。
1年や2年以上にわたり、使用されていない物はありませんか?
- 使用していない椅子
- 読んでいない本
- 使用していない食器類
- 着ていない衣類
ダイニングの椅子などは、家族の人数以上に置かれて場所を取って動線をふさいでいませんでしょうか。
読んでいない本が山積みだったり、本棚に置いたままで部屋を狭くしていませんでしょうか。
いらない物は極力処分していくと、そこには必ず空間が生まれます。そして家具のレイアウトも見直しが出来て広く動線が取れる余裕が生まれます。
是非検討してみてください。
照明はなるべく明るく足元まで
おしゃれな空間にしたいという一心で、壁を間接照明にしたり、部屋の隅にフロアースタンド照明を置いて雰囲気を優先にしたインテリアは、年代問わず好まれています。
しかしこれは転倒防止のことを考えると、かなり検討の余地がありそうです。
●転倒を防ぐ照明のポイント
- 全体を明るくする天井照明は、畳数に合った照度を選び、明るさや照明の色を調節できるものを選ぶ→調光・調色タイプのもの
- 部屋の隅を明るくするフロアースタンド照明は、動線を狭くしたり、電気コードで足元が悪くなるくらいなら、撤去をする
- 夜の寝室からトイレまでの動線で転倒することが多いので、夜でも照明をつけたままにしておくか、足元灯を設置する
小さな段差を解消したり、すべりにくい床材へと工夫
まだまだ転倒しそうなところが家の中にはあります。
- 洋室と和室が隣接している場合、和室の床が数センチ高くなっているため、足を引っかけやすい
改善方法→段差解消スロープ見切材などを設置 - 浴室や洗面室などの水がかかる場所は、床面が滑りやすい
改善方法→樹脂製の滑り止めマットを設置 - 階段での転倒が多い
改善方法→壁面に手すり、踏面の先端には樹脂製の滑り止めを設置
終わりに~親との会話が大切
今回は、家の中の転倒防止についてお伝えしました。
具体的な方法を主にお伝えしましたが、そもそも実家は親の家なので、親との話し合いをしながら皆が納得のいくように調整することが一番大切ですね。
無理のない範囲で少しづつ進めていきましょう。